キラキラした見た目が涼しい、アイスプラント。塩味のする、とても珍しい野菜です!シャキシャキした食感が魅力ですが、火をととおすと肉厚の葉の部分がしんなりしてしまうため、ぜひ生のまま食して頂きたいです!
アイスプラント、そのお味は?
アイスプラントは塩味と軽い酸味をあわせ持ち、少し水っぽいですが、青臭さなどはありません。食べるとプチプチ&シャキシャキして、魚卵とキュウリを合わせたような食感です。葉や茎の表面に水疱(塩嚢細胞)があって、これが独特の食感を生み出しています。
葉の部分は肉厚で柔らかく、茎の部分はシャキシャキした歯ごたえがあります。どちらも硬い繊維の残りなどはありませんので、生でも食べやすい野菜です。
アイスプラントのサラダレシピ
せっかくの綺麗な見た目を最大限に生かすには、やっぱり生のままでサラダにするのが一番です!アイスプラントを使ったサラダレシピをご紹介いたします。
◎シンプルにエキストラバージンオリーブオイルをかけただけで、塩味の効いたサラダが完成します!
◎アイスプラントにスライスした玉ねぎを合わせました。アイスプラントの塩味と酸味を利用した、シンプルなサラダです。
◎アイスプラントの柔らかい葉の部分だけを使った、コールスローサラダです。マヨネーズが良く合って、翌日も美味しく食べられます。
◎コールスローサラダを作るときに残った、アイスプラントの茎の部分を利用したピクルスです。レンチンで少量を簡単に作ることができ、良い箸休めになります。
アイスプラントに合う調味料
アイスプラントはすでに塩味がありますので、塩加減は最小限に。ただし栽培方法によっては味が薄いこともありますから、味見をしてから塩気を足すかどうか決めるようにして下さい。
軽い塩味と酸味以外に青臭さなどのクセはありませんが、多肉植物特有のやや水っぽさがありますので、セパレート・ドレッシングではちょっと物足りなく感じます。少々コクを足すために、エキストラバージンオリーブオイルやマヨネーズなどを合わせると、より美味しく食べることができます。
アイスプラントをもっと知ろう
アイスプラントはハマミズナ科のメセンブリアンテマ属の多肉植物で、塩分に対して抵抗性のある耐塩植物です。普通の植物では育たないような塩害のある土地でも生育することができる、とても貴重な植物なのです。
葉や茎の表面に「塩嚢細胞」という塩分を貯めておく器官を持っていて、余分な塩分を隔離することで、耐塩性を獲得しています。この部分が透明でキラキラと輝く氷のように見えることから、「アイスプラント」の名前がつきました。塩嚢細胞の大きさは1~2ミリほどにもなり、食べるとプチプチした食感が楽しめます。
アイスプラントはまだ生産量が少なく、流通量も限られていますが、商業用に「アイスプラント」以外の名称でも取り扱われることがあります。ソルトリーフ、クリスタルリーフ、プッチーナ、ソルティーナ、シオーナ、ツブリナなどの商品名で販売されています。どれも工夫を凝らした良い名前がばかリです。スーパーにこの名で並んでいたら、思わず買いたくなりますね。
アイスプラントを育てる
アイスプラントは栽培が比較的簡単で、乾燥にも強いため、家庭菜園でも楽しむことができます。種が小さく発芽後の管理がやや難しいため、できればポット苗から育てるのがおすすめです。
独特の塩味を出すには収穫期の前に週1~2回程度、1%ほどの塩水をまく必要があります。塩分は普通の植物には有害なので、他の草木に影響が出ないよう、プランターなどで栽培すると良いでしょう。
また、多肉植物は挿し穂で増やすことも可能です。芽のついた茎の端を清潔なナイフで切り落とし、新鮮な切り口を作って水に差しておくと、根が出てきます。ある程度伸びたら定植しましょう。
サラダ用に買ったアイスプラントでも挿し穂ができますので、興味のある方はぜひチャレンジしてみて下さい。