玉ねぎのピリッとした辛みやツンとした香りは、サラダに良いアクセントを与えてくれます。何気なくサラダに使っている玉ねぎも、ちょっと意識して使ってみると、いつもと違った一皿に出会えますよ!
今回はサラダにインパクトを与えてくれる玉ねぎの、特徴や使い方をご紹介いたします!
サラダに使おう!玉ねぎのご紹介
玉ねぎには辛み成分の多い東ヨーロッパ系の「辛玉ねぎ」と、辛み成分の少ない南ヨーロッパ系の「甘玉ねぎ」があります。また玉ねぎは皮の色で黄・白・赤と3種類に分類されます。
黄玉ねぎ(普通の玉ねぎ)
薄皮が黄色(薄茶)く中が白い、国内の主流品種。スーパーで山積みで売られている、中が白くて薄茶の皮が付いた普通の玉ねぎです。長くゆっくり育つ晩生種で、保存性を高めるために収穫後は乾燥させているので、皮がパリッとしてつやのあるものが良いです。この玉ねぎは辛みがあって、長持ちするのが特徴です。生でサラダにして食べる時は、ごく薄めにスライスし、水に1分ほどさらすと辛味成分が流れて食べやすくなります。
紫玉ねぎ(赤玉ねぎ、レッドオニオン)
海外でサラダに使う玉ねぎといえば、紫玉ねぎ!紫玉ねぎは甘玉ねぎに分類され、辛みが少なく甘みがあって、生食に向いています。シャキシャキとした歯ごたえがまさにサラダ向き。辛み抜きをしなくても食べられますが、厚めに切った時や辛味の苦手な方は、ざるに入れて水をかけ、サッと辛み成分を流しても良いでしょう。少量ですがアントシアニンも含まれていますので、抗酸化作用も期待できます。国内ではアーリーレッドや湘南レッドなどの紫品種が出回っていて、スーパーでも保冷棚でバラ売りされていることが多く、通年手に入ります。
新玉ねぎ
春先の4月~5月頃に出回る新玉ねぎは、主に辛味を抑えて品種改良した早生種の玉ねぎを乾燥期間を置かず、収穫後すぐに出荷したものです。乾燥させていないため、肉質はみずみずしくてやわらか。水分が多いので甘みを感じやすく、その分辛みが少なくて、生食に向いています。薄切りにして鰹節などをかけて、そのまま食べることも。水分が多い分、傷みやすいので、購入後はできるだけ早めに食べ切ることをお勧めします。
やっぱりサラダにおすすめの玉ねぎは、コレ!
日本ではサラダも料理も、「黄玉ねぎ」が使われることが多いです。また、春先に出回る「新玉ねぎ」なども、お馴染みですね。
でも、サラダにおすすめの玉ねぎといえば、やっぱり紫玉ねぎ!別名「赤玉ねぎ」または「レッドオニオン」などと呼ばれることも。紫玉ねぎは黄玉ねぎに比べて辛みが少ないのが特徴で、生のまま食べても甘みが強く、刻んでそのままサラダに使うことができます。
その中でも一番出回っているのは「アーリーレッド」という品種で、まん丸な形が使いやすいです。パッケージや売り場のラベルにも品種が表記されていたりするので、是非チェックしてみて下さいね。
紫玉ねぎは色が綺麗な点も、おすすめポイントです!華やかな紫色は、グリーンが多いサラダに映えます。あまり普段使いしないこともあって、紫玉ねぎが入っただけで、サラダがワンランクアップするような気がしませんか?
紫玉ねぎを冷蔵庫に常備しておくと、サラダが華麗に変身しますよ!
玉ねぎを使って、サラダを作ろう!
玉ねぎは、それだけ使ってサラダにすることもできますが、やっぱり他の野菜や食材と合わせて使うことがほとんどです。「どんな風に調理するの?」「どんなサラダに入れたらいい?」以下はサラダに入れる玉ねぎの使い方をご紹介いたします!
玉ねぎの切り方
サラダに使う時の、玉ねぎの主な切り方は3つ。1スライス 2薄切り 3みじん切り 。特に3のみじん切りは、サラダにはあまりなじみがないかもしれませんが、最近人気のチョップドサラダや粒々が美味しいタブレサラダ等、意外と活躍する場があるんです!
① スライス
基本、スライサーを使って作ります。器具を使えば、簡単にきれいな薄切りができます。サラダの飾りや、すぐ食べるマリネなどに!
② 薄切り
包丁で均一の厚さに切っていきます。通常は1~2mm幅くらい。スライスより強く玉ねぎ感を出したいときに!
③ みじん切り
切り方を使い分ける時のポイントは、「玉ねぎの存在感をどこまで出したいか」です!思いっきり出したいなら、厚めの千切りか粗みじん切り。でも辛みが少ないとは言っても、やっぱり玉ねぎ。大きく切れば辛さも増します。そのため必要であれば、サッと水にさらしてから使って下さい。
水にさらすだけじゃない! 玉ねぎの辛みを抜く方法
紫玉ねぎなど辛み控えめで甘みが強い玉ねぎは、そのまま切ってサラダに加えても問題なく食べられます。でも一番多く出回っている黄玉ねぎは、そのままでは辛味が強すぎて、ちょっと食べにくいです。そんな時は、以下の3つの方法で辛味抜きをすることができます。
① 水にさらす
玉ねぎの辛み成分は、硫黄化合物の一種である硫化アリル。硫化アリルは水にさらすと溶け出します。でも残念ながら、他の栄養分も一緒に流れ出てしまいます。水にさらす時はボールに冷水を張り、中に切った玉ねぎを入れてさっとかき混ぜ、そのまま放置します。時間は1分ほどが目安ですが、厚みや種類、辛さの好みに合わせて下さいね。ひとかけ取ってかじってみて、大丈夫であればザルに空けます。もし辛みが良く抜けていなければ、水を代えて再度さらします。サラダに使う時は、よく水気を切ってから入れて下さいね。
② 空気にさらす
できるだけ成分を残したい時は、切った玉ねぎを空気に触れるようにしておけば、だんだん辛味が抜けていきます。硫化アリルは揮発性成分のため、もし時間に余裕があるのなら、20~30分ほどおくと食べやすい辛さになります(が、水にさらすよりも辛みは残ります)。空気に触れやすくするために細かく刻んだり、長時間置いたりすると、さらに辛みは減ります。
③ 加熱する
玉ねぎは加熱しても辛味が抜けて甘みが出ます。硫化アリルは熱に弱く、加熱によって揮発・分解し、辛味成分が壊れます。一方、玉ねぎに多く含まれている糖質はそのまま残るので、辛みが抜けた分、甘みを強く感じるようになります。生で食べることの多いサラダですが、味付けに炒め玉ねぎを加えても、独特の風味は良いアクセントになります。
玉ねぎを使ったおすすめサラダレシピ
玉ねぎが主役のモノから脇役として引き立ててくれるものまで、色々な玉ねぎを使ったサラダをご紹介いたします!
紫玉ねぎアーリーレッドとサバ缶で作るサラダ
体に良いサバ缶と玉ねぎで、あっという間に作れる一品です。
モロッコの塩漬けレモンを使ったトマトと玉ねぎのサラダ
玉ねぎとトマトは相性抜群!塩漬けレモンがなくても、トマトサラダに玉ねぎをプラスすれば、ちゃんとした一皿が完成します!
パクチーと紫玉ねぎのシンプルサラダ
香味野菜に玉ねぎをプラスするだけで、オシャレな一皿が完成します!
いろいろ野菜のチョップドサラダ
冷蔵庫にある野菜を細かく切って和えるだけ!その分、単調になりがちですが、玉ねぎが入ることで、ピリッと引き締まった味に仕上がります!
赤ピーマンと玉ねぎの和風サラダ
甘みの強い赤ピーマンと、辛みの効いた玉ねぎで、和風サラダに仕上げました。
アイスプラントと新玉ねぎのサラダ
アイスプラントが多く出回る春先は、新玉ねぎも店頭に並びます。一緒に和えて、見た目も綺麗なサラダを作りました。
もっと知りたい!玉ねぎの栄養
玉ねぎの主成分は糖質ですが、その特徴的な辛味とうまみによって、料理に広く使われています。玉ねぎの辛みと香りの成分は、硫化アリル。硫化アリルはネギの仲間など、ユリ科の植物に含まれる硫黄化合物の一種で、代表的なものはアイリンという成分です。
硫化アリルには優れた抗菌、抗酸化作用があり、ビタミンB1の効果を持続させ、疲労回復に役立つ働きがあります。また最近は血液サラサラ効果も話題になっています。せっかくなので少しでも摂取できると良いですね。
玉ねぎの栄養価 (100gあたり) | |
エネルギー | 33kcal |
タンパク質 | 0.7g |
脂質 | 0 g |
炭水化物 | 6.9 g |
食物繊維 | 1.5 g |
カリウム | 150 mg |
カルシウム | 17 mg |
鉄 | 0.3 mg |
βカロテン当量 | 1 μg |
ビタミンK | 0 μg |
ビタミンC | 7 mg |
食物繊維 | 3.7 g |
玉ねぎは90%以上が水分で、一般的な栄養分のなかでは、特別多く含まれているものはありません。食物繊維やミネラル、ビタミンなども少なめです。「栄養素を取るために料理に取り入れる」というよりは、むしろ香味野菜として「少量でもアクセントになる」使い方がおすすめです!