ナッツといえば、そのままカリカリとおつまみで食べるか、パンやお菓子などに使われているイメージが強いと思います。でも近年、ナッツ類はビタミンやミネラルだけでなく、不飽和脂肪酸などの豊富な栄養素でも注目を集めており、積極的に食べる人が増えています!
サラダが豪華で美味しくなる!ナッツサラダとは?
お家で作るサラダに組み合わせる食材といえば、ハムや卵、ツナ缶やコーン缶などが定番です。一方、ナッツをサラダに使うのは、あまり一般的ではないような…。
しかし!最近は健康ブームの追い風もあり、栄養豊富なナッツを使った「ナッツサラダ」が注目を集めています!ナッツサラダの正確な定義はありませんが、「ナッツを取り入れたサラダ」という意味で広く使われており、「ナッツだけで作ったサラダ」という意味ではないようです。
海外に目を向けてみると、ナッツ+サラダの組み合わせは、割と普通に食べられている方法です。世界中のサラダを紹介している書籍【世界のサラダ図鑑】でも、ナッツを使ったサラダがたくさん登場しています!
そして実は日本にも、クルミ和えやピーナッツ和えなど、野菜とナッツを組み合わせたレシピが存在します。前述の本の中では、日本の和え物も立派なサラダの一種として取り扱われていました!
「野菜×ナッツ」は万国共通の、相性の良い食べ方のようです!
簡単!ナッツサラダのおすすめレシピ集
ナッツはサラダに合わせると、見た目も味も劇的に変化させることができる、超おすすめの食材です!ローストしたナッツをサラダにトッピングするだけで、香ばしいカリッと食感と風味が加わって、簡単にサラダをワンランクアップさせることができます。以下にナッツを使ったサラダのレシピを、まとめてご紹介いたします!
赤い野菜のパワーサラダ クルミのトッピング
セレブの間で流行している「パワーサラダ」にもナッツが使われていています!クルミの味と食感が、良いアクセントになっています。
ブロッコリーとカリフラワーのミニサラダ
ミニサラダに刻んだクルミをトッピングするだけで、あっという間にオシャレな一皿が完成します!花蕾の歯ごたえとクルミの歯ごたえが程よくマッチしています。
ケールとニンジンのコールスローサラダ
少し硬めのケールの葉は、作ってから時間を置くと、しんなりして食べやすくなります。ローストしたクルミだけ食べる直前に加えれば、カリッと食感が演出できます。
ケールのチョップドサラダ
チョップドサラダに刻んだナッツを混ぜ込みます。少ししっとりしたナッツの風味も、意外とサラダに馴染んで美味しいです。
【世界のサラダ図鑑】ドミニカのアボカドドレッシングをたっぷりかけるサラダ
アボカドドレッシングにナッツが練り混まれて、濃厚な味わいに!少し手間はかかりますが、興味のある方はぜひチャレンジしてみて下さいね。
ルッコラのサラダ カシューナッツのトッピング
ごま風味の野菜・ルッコラをナッツで食べる、シンプルサラダ。「ルッコラ」というだけで、オシャレ度MAXの一皿になります。
ニンジンとピーナッツのシュレッドサラダ
ニンジンと刻んだピーナッツを和えた、すごく歯ごたえの良いサラダです!顎を鍛えたい方は(笑)、ぜひ!!
クルミで作る!パセリのジェノベーゼソース風
クルミで作ったソースは、ドレッシングに入れてサラダと合わせたり、主菜にかけたりしても
ブーケレタスのクルミサラダ
シンプルで美味しい、レタスとクルミの柔らかさがマッチしたサラダです。
ケールを使ったナッツサラダ
なぜかクセになる美味しさのケールによく合うナッツは、コレ!!
アーモンドが美味!紫キャベツのピクルス
シンプルな紫キャベツのピクルスにアーモンドをプラスすると、香ばしくて絶品のサラダになります!見た目も華やか、作り置きもできて、おススメです。
サラダにおすすめのナッツたち
ナッツといえば、アーモンドをはじめ、クルミやカシュー、ヘーゼル、マカダミア、松の実、ピーナッツ、ヒマワリ、カボチャなどなど…たくさんの種類があります。
どれを使っていいか分からない方は、一般にお店で売られているおつまみ用「ミックスナッツ」を使ってみるのがおススメです!すでにローストしてありほんのり塩味がついているものが多いので、調味料代わりにもなって便利。そして余ったらおやつとして食べても良く、お家に常備しておけば、いろいろ使いまわしも可能です!
管理人は間食によくミックスナッツを食べるのですが、好みの種類ばかりを食べてしまって、いつも最後に残るのは、クルミでした。なので最初からクルミだけを取り置いて、サラダのトッピングに利用しています!
なぜかサラダにすると、クルミはめちゃくちゃ美味しくて、いつでもペロリと食べてしまいます(笑)。時々気が向くと、アーモンドやカシューナッツなどもサラダにONして、味変を楽しんでいます。
クルミ
レシピ本に出てくるサラダ用ナッツの一番人気は、クルミです!軽くローストし、砕いてトッピングするのが定番ですが、中にはキャラメリーゼして混ぜるなど、お菓子的な扱いをされることも。
市販のローストされているクルミを使えば、そのまま粗く砕いただけで、美味しいトッピング材になります。ナッツ特有の香ばしさと程よい柔らかさの組み合わせが、どんなサラダにもマッチします。
アーモンド
アーモンドの中では、サラダのトッピングとしてスライスアーモンドが使われることがあります。パンやお菓子ではお馴染みの材料で、製菓コーナーに、生のものが売られています。ローストすると、薄くパリパリとした香ばしさが楽しめて、サラダを美味しく引き立ててくれます。
でも、スライスアーモンドをローストするのは少々手間です。ちょっと加熱し過ぎると、すぐ焦げてしまう難しさもあります。一方、市販の丸ごとロースト済みアーモンドを使っえば、とってもラクチン。そのままでも食べられるよう、しっかり火が通っていますので、縦に細く切ったり、小さくダイスカットしたりしても、カリッとした硬めの歯ごたえが楽しめます!
ちょっと変わったところでは、アーモンドプードル(粉)をドレッシングに加え、濃厚ソースにして食べるという方法が【世界のサラダ図鑑】にて紹介されていました。興味のある方は、ぜひお試しを!
カシューナッツ
柔らかくてほんのり甘いカシューナッツは、繊細な葉物野菜とよく合います。マイルドな歯ごたえを持ちつつ、口残り無く食べられるので、サラダに入っていても違和感がありません。また中華料理の定番「鶏肉のカシューナッツ炒め」でも分かるとおり、チキンとの相性も良く、いろいろ組み合わせを楽しめるナッツです。
ピーナッツ
アジア料理などでよく使われるピーナッツは、ほんのり甘くて値段も手ごろ。日本にも「和え物」として、ゆでた野菜を擦ったピーナッツで味付けする料理があり、こちらもサラダの仲間と呼べそうです。
もちろん、生野菜で作るサラダのトッピングに利用しても、カリカリの食感でサラダを引き立てることができます。ピーナッツから作った甘い香りのオイルは、中華料理でよく使われており、生でも食べることができますので、サラダに利用しても美味しそうですね!
どんな風に使えばいいの?サラダにナッツ
サラダにナッツをプラスする一番簡単な方法は、トッピングとして利用すること。カリッとローストしたものを粗く刻んでサラダにかけるだけで、華やかな一皿に仕上がります!ナッツの種類や切る大きさを変えるだけで、味や食感に変化が出ますので、色々試してみて下さい!
上からかけるだけでなく、刻んだものをチョップドサラダに入れると、ナッツの食感が良いアクセントになります。またみじん切りにしてドレッシングに混ぜたり、擦ったもので和えころもを作ったり。ジェノベーゼソースなどに加工してから、ドレッシングやサラダに加えることもできます。
スーパーやコンビニのおつまみコーナーで見かけるナッツは、ほどんどがロースト済みのもの。これなら購入してそのまま刻むだけで、美味しく食べることができます。もちろんお家でローストし直せば、さらに香ばしい風味が楽しめます!
一方、ネットや業務用食材のお店、スーパーの製菓材料コーナーなどで売られているナッツは、加熱していない生のものが多く、基本、火を通してから使います。生のものは食べると風味や食感がやはり生っぽく、香ばしさに欠けています。そんなわけで生のナッツ類を購入したら、使う前にお家でローストする必要があります。
簡単!ナッツのロースト方法
ナッツをローストする方法を二つご紹介いたします。
1.トースター・オーブンで焼く 粗く刻んだナッツをアルミホイルに乗せ、トースターで1-2分焼きます。オーブンなら150℃で15分ほどが目安です。
2.フライパンで炒る 弱めの中火でよく混ぜながら、2-3分から炒りします。
どちらも火加減と時間に注意しないと、ナッツが焦げて台無しになってしまいます。特にトースターは短時間で加熱できますが、あっという間に焦げる可能性もありますので注意が必要です。よく様子を見ながら、少々足りないくらいの時間で加熱することをおすすめします。
クルミには酵素抑制物質が含まれていますので、生のまま大量に食べると栄養の吸収が阻害され、害を及ぼす可能性があると言われています。一方、ナッツ類はローストするとビタミン類が減少し、たんぱく質も凝固するため、酸化が進みやすくなります。でもその分、風味が増して食べやすくなります。
ナッツの栄養
ナッツの主成分は、脂質とタンパク質です。そして脂質のほとんどが、リノール酸やαリノレン酸、オレイン酸などの不飽和脂肪酸です!これらにはコレステロール値や中性脂肪酸値を下げる作用があって、現代の私たちにピッタリの成分です。ただしやはり脂質ですので、エネルギー量は他の油脂類と同じで、食べ過ぎによるカロリーオーバーには注意が必要です。
さらにナッツ類には強力な抗酸化作用を持つ、脂溶性のビタミンEが豊富に含まれています。特に豊富なのが、アーモンドやヘーゼルナッツ。一回に食べる量(30g)として計算しみても、アーモンドは食品の中でもトップクラス、断トツ多く含まれています。ビタミンEは生体内で活性酸素から細胞膜を守り、過酸化脂質の生成を抑制する作用があります。摂取することによって、老化や生活習慣病を予防する効果が期待されています。
同じく老化防止効果を高めるβカロテンや、ビタミンCが豊富に含まれるサラダと一緒に食べることは、とても理にかなった組み合わせです。さらにナッツには食物繊維や各種ミネラルもバランスよく含まれていますので、上手に食生活に取り入れたい食材です!
下記は、実際に含まれる栄養素の一覧です。
アーモンドの栄養価 (100gあたり) | |
エネルギー | 608kcal |
タンパク質 | 19.0 g |
脂質 | 54.2 g |
炭水化物 | 5.6 g |
カリウム | 740 mg |
カルシウム | 260 mg |
鉄 | 3.7 mg |
βカロテン当量 | 9 μg |
ビタミンK | 0 μg |
ビタミンC | 0 mg |
ビタミンE | 29 mg |
食物繊維 | 11 g |
クルミの栄養価 (100gあたり) | |
エネルギー | 713kcal |
タンパク質 | 13.4 g |
脂質 | 70.5 g |
炭水化物 | 2.6 g |
カリウム | 540 mg |
カルシウム | 85 mg |
鉄 | 2.6 mg |
βカロテン当量 | 23 μg |
ビタミンK | 7 μg |
ビタミンC | 0 mg |
ビタミンE | 1.2 mg |
食物繊維 | 7.5 g |
参考図書
体に効く栄養成分バイブル(中村丁次 監修)、主婦と生活社
新・野菜の便利帳 (名取貴光 監修)、高橋書店